三陽商会のバーバリーブルーレーベルの評判
「BURBERRY BLUE LABEL(バーバリー ブルーレーベル)」は、高い人気と裏腹に酷評されることも多いですが、様々な事情や知名度の高さからも仕方のないことなのかもしれません。
賛否両論は当たり前
問題として大きいのは英国バーバリー本社とはほとんど関係なく展開されているラインということのようです。もともと三陽商会が日本での客層の拡大を狙って展開した独自ブランドなので、世界規模で見るとガラパゴス携帯電話のようなものと言えます。海外ブランドにあまり明るくない若年層から広まり、支持を得て展開していったということが、ブランドに詳しい方からすると世界に通用しない偽物感をどうしても感じてしまうのでしょう。
これがあまり人気の無いブランドならそうでもなかったはずですが、ブランドの名が知れ渡る程に多くの方の知るところとなるので、このように賛否両論が巻き起こるということは当然と言えるでしょう。
ブルーレーベルが酷評される理由
ブルーレーベルは英国バーバリー本社の監修の上、三陽商会が独自展開しているブランドということで、「バーバリー製品」ではなく「三陽商会製品」という理由から敬遠されている方もいらっしゃいます。また、縫製や生地が劣るということも話題に上がります。ブルーレーベルの場合は、バーバリーの高級ラインとは違い若年層向けでライトな感覚に展開されているので生地のグレードが落ちていると言うのは当然とも言えます。
管理の問題
縫製に関して言えば三陽商会が持つ技術の高い日本の工場が関わっている商品もあるので製品によると言うほかはありません。また、日本もイギリスも検査基準は同じですから、製造現場がどこであろうとも工場の管理体制がきちんとしていれば同品質の製品が出来上がるはずなので、管理の問題とも言えます。ブルーレーベルの場合はライセンス製造ということで、商品にインポート物よりも上乗せされた金額が加算されているという事実も否めません。愛好者にとっては、デザインは好きだけれど他に色々支持できない部分があるというジレンマに悩まされるというのが本音のようです。
ブルーレーベルが支持される理由
海外の愛好家が多い理由としても挙げられるのが、英国バーバリー本社のどのラインとも違う可愛らしさです。ブルーレーベル独自にアレンジされたピンクを基調としたバーバリーチェックも見逃せません。比較的近いのはカジュアルラインのブリットですが、長身女性に似合うスポーティーでスタイリッシュなデザインで、可愛らしさにおいてはややもの足りない部分を感じます。ただ、現在日本でブリットを扱っているのは銀座の旗艦店のみなので、今後拡大するにつれ愛好者も増えていくかもしれません。
ブルーレーベルのコンセプト
また、ブルーレーベル立ち上げ当時の、オードリー・ヘプバーンやジャクリーン・ケネディが20歳だったら何を選ぶかというコンセプトが表すように、コンサバティブで可憐なデザインが、きちんとしたイメージを連想させる服装ということで支持を集めています。そこにバーバリー特有のチェックや乗馬騎士マークが施されると、バーバリーのブランドイメージがアイテムの価値を一層引き上げるということから、これらのシンボリックなデザインが施された製品の人気はより高いものとなっています。最近では英国バーバリー本社の規制も厳しくなっているので、これらの製品が少なくなっていると言われています。確かに、バーバリーブランドの雰囲気を前面に押し出さず、英国モダンクラシックと表現するのが正しいような雰囲気になっています。